この世界の現状と進むべき道(その8)…【ゲームのボリューム】
【ゲームのボリューム】
ここでいう「ボリューム」とは、主にプレイ時間とユニット数のことです。それに付随する地図盤とルールブックのページ数も、もちろん考慮されるべきですが。
最近のウォーゲームは、プレイ時間とユニット数が少なくなる傾向にあります。お手軽に遊べるので取っつきやすいことが、ユーザーの皆さんに受け入れられているのでしょう。しかし、それは少し危険な状況です。このままいけば、ウォーゲームが消耗品になってしまう、と思うのは僕だけでしょうか。
最近、ウォーゲームの本格的な作戦研究記事を見かけなくなりました。傑作と評価されるゲームでも、寿命が短くなっているように思うわけです。つまり、1ゲーム当たりに費やされる時間と労力が少なくなってきているのです。あれだけ噂になった『ウクライナ44』も今はあまりプレイされていないようですし、確固たる作戦研究記事も発表されていません。はたして、このゲームの魅力はユーザーの皆さんに十分に伝わっているのでしょうか。こうやって、うやむやのまま埋没していくのは、あまりにも不憫です。
僕自身は、ウォーゲームのあるべき姿とは、フルマップ1~2枚の上に数百個の駒がずらりと並んでいるものであり、その難解さこそがウォーゲームの魅力だと思っています。ハード、ソフト両面に「厳しさ」を問うべきなのです。
パッケージにもそれに見合った価値を付けて、コレクタブル・アイテムとして認知させなくては、再び粗製濫造の時代がやってくることでしょう。
※2007年4月26日の記事を再掲しました。
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