1942年6月5日 ― ミッドウェー海戦とウォーゲーム
1942年6月5日は、太平洋戦争の転換点となったミッドウェー海戦の日です。
開戦以来連戦連勝だった日本海軍は、この戦いで空母4隻と約300機の航空機を失いました。その結果、太平洋戦争の主導権は一気にアメリカ側へ傾きます。歴史好きなら誰もが知る有名な戦いです。
ところが、このミッドウェー海戦はウォーゲームで再現するのが非常に難しいテーマでもあります。
なぜなら、史実では日米双方とも不完全な情報の中で戦っていましたが、ウォーゲームではプレイヤーが歴史の結果を知っているうえ、相手の意図もある程度推測できてしまうからです。
ミッドウェー作戦の背景
ミッドウェー海戦のきっかけとなったのは、1942年4月のドーリットル空襲でした。
アメリカ軍は、空母から発進させた陸軍のB-25爆撃機で東京などを爆撃します。この爆撃機は空母に着艦できないため、爆撃後はそのまま中国方面へ飛行し、乗員は最終的にパラシュート降下するという大胆な「行ってこい作戦」でした。
日本本土が初めて空襲されたことで国民に衝撃が走り、日本軍は「アメリカ空母が再び近づけないようにミッドウェー島を占領するべきだ」という流れになります。
しかし軍内部では、
ミッドウェー島を占領することを重視する派
アメリカ空母の撃滅を優先する派
の意見がまとまらないまま作戦が進められました。
その曖昧さが、後に有名な「運命の5分間」につながります。
ミッドウェー島攻撃のため艦載機に対地爆弾を搭載していたところへ、アメリカ空母発見の報告が入ります。そこで対艦攻撃用の魚雷への再武装が行われましたが、その最中にアメリカ軍の急降下爆撃隊が来襲。日本機動部隊は壊滅的な打撃を受けることになりました。
ウォーゲームで再現する難しさ
ミッドウェー海戦の本質は「情報戦」です。
日本軍はアメリカ空母の位置を正確に把握できず、アメリカ軍は暗号解読によって日本軍の作戦をある程度察知していました。
つまり、双方が不完全な情報の中で意思決定したことこそが、この戦いの最大の特徴なのです。
そのため、ミッドウェー海戦をウォーゲーム化する場合は、
敵の位置が見えない
相手の意図が分からない
誤認や情報不足が起きる
といった要素をどう再現するかが大きな課題になります。
初期の名作『ミッドウェイ』
おそらく最も古いミッドウェー戦のウォーゲームが、アバロンヒル社の『ミッドウェイ』です。
プレイヤーの間に衝立を置くブラインド方式を採用しており、敵部隊の位置が完全にはわからないようになっています。
ミッドウェー海戦らしい「索敵と探り合い」を再現しようとした意欲作でした。
外せない名作『フラットトップ』
ミッドウェーを含む空母戦ゲームの傑作として有名なのが『フラットトップ』です。
索敵、航空作戦、艦隊運用を非常に細かく再現しており、空母戦ゲームの金字塔といわれています。
日本で有名な『日本機動部隊』
日本のウォーゲーマーにとって最も馴染み深い作品といえば、やはり『日本機動部隊』でしょう。
空母戦の緊張感と情報戦の面白さを味わえる名作です。
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興味のある方はぜひ読んでみてください。
【短期連載】
「ウォーゲームってなんすか?」と聞かれたときに聞かせたい話。
第一夜「ウォーゲーム帝国の興亡」
ウォーゲームの成り立ちから発展まで分かりやすくまとめられていて、かなりおすすめです。
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