ボードゲームとウォーゲームの垣根が消えつつある時代へ
ここ最近、ボードゲームとウォーゲームの世界が少しずつ交差し始めていると感じています。もともと、別ジャンルとして語られてきた両者ですが、近年はボードゲームにウォーゲームのメカニズムや歴史のエッセンスが取り入れられることが増えてきました。
SNSでも、「ウォーゲーム」と検索すると、以前は映画やアニメの話題(たとえば『ぼくらのウォーゲーム!』など)が多く表示されていましたが、最近では実際に遊ばれているウォーゲームの感想や対戦記録が数多く見られるようになりました。
これは、ウォーゲームが再び注目され始めた一つの証と言えるかもしれません。
ウォーゲーム情報探してる人が見つけやすいようにウォーゲームのつぶやきには #ウォーゲーム のハッシュタグを推奨。ウォーゲームだけだと「ぼくらのウォーゲーム」ネタの方が多いし #シミュレーションゲーム だとうまく見つけられない。#ウォーゲーム で検索すると驚くほどウォーゲームのつぶやき pic.twitter.com/9zrwshCGox
— こかど@サンセットゲームズ (@hkokado) January 9, 2025
★歴史ボードゲームとは?
歴史ボードゲームとは、歴史的な時代や事件を背景にしたボードゲームのことです。必ずしも戦争を扱う必要はなく、歴史的な流れや雰囲気を感じさせる内容であれば該当します。
たとえば…
『トワイライト・ストラグル』(冷戦の政治闘争)
『戦国大名』(日本の戦国時代)
『パックス・パミール』(19世紀アフガニスタン)
『ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』や『シヴィライゼーション』シリーズもその一例です。
たとえば『アグリコラ』のように中世の農民をモチーフにした作品は時代背景がありますが、「歴史を再現する」という視点では抽象的であり、一般的には歴史ボードゲームとは区別されるでしょう。
『トワイライト・ストラグル』は、かつてボードゲームギークでランキング1位をキープしていた歴史ボードゲームです。戦後から50年くらい前まであった米ソ冷戦の政治闘争をテーマにした歴史ボードゲームです。
アラフィフのゲーマーに知らない人はいないとまで言われる『戦国大名』。1980年代の第一次ウォーゲームブームで一世風靡しました。2003年にサンセットゲームズがリメイク版を発売してから、ずっと売れ続けている傑作歴史ボードゲームです。
こんなパラレルワールドが起こるのは、歴史ボードゲームならではです。
クラシックボードゲームの傑作『アドバンスド・シビライゼーション』。文明の発展を競います。『メガシビライゼーション』は、このゲームを発展拡大したものです。
★歴史ボードゲームの魅力は“自由な展開”
歴史ボードゲームでは、史実を忠実に再現する必要はありません。
プレイヤーの選択によって展開が変わり、新たな歴史=パラレルワールドが生まれていくのが醍醐味です。
たとえば『ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』でローマ帝国が中東を目指して進軍しても、それはプレイヤーの選択の結果であり、否定されるものではありません。
「歴史を素材として楽しむ」という考え方が、歴史ボードゲームの根底にあるのです。
★ウォーゲームとは?
一方のウォーゲームは、戦争や戦闘を再現することに特化した歴史ボードゲームです。
私の考えるウォーゲームの定義は以下の通りです。
・戦いをテーマとしていること
・マップがヘクス(六角形マス)またはエリアで構成されていること
・作戦や部隊の動き、戦闘結果が現実の戦史や軍事理論に基づいてルールデザインされていること
ウォーゲームでは、史実の再現性が非常に重視されます。また、開始時点での戦力差など、非対称の構造を持つゲームも多く存在します。たとえ一方が不利であっても、その状況をどう切り抜けるか、あるいはどれだけ粘れるかといった楽しみ方が用意されているのです。
★両ジャンルの交差点にあるゲームたち
最近では、ウォーゲームとボードゲームの要素を兼ね備えた作品も多くなってきました。
たとえば、
『ファイア・イン・ザ・レイク』をはじめとしたCOINシリーズ
『レッド・ドラゴン/ブルー・ドラゴン』
『インペリアル・ストラグル』
『ウォー・オブ・ザ・リング』
これらの作品は、戦争や政治的な駆け引きをテーマにしながらも、ボードゲームとしての遊びやすさも両立しています。“歴史を遊ぶ”という共通の土台があるからこそ、多くのプレイヤーに受け入れられているのだと思います。
★違いを知って、より深く楽しむ
歴史ボードゲームとウォーゲームには、それぞれの特徴と楽しさがあります。
自由な展開と多人数プレイが楽しいのが歴史ボードゲーム
再現性と戦術・作戦の緊張感が魅力なのがウォーゲーム
どちらが上という話ではなく、「どう楽しむか」が大切です。
ジャンルの違いを理解することで、自分の好みに合ったゲームを見つけやすくなり、結果的により深く、より豊かなゲーム体験が得られるのではないでしょうか。
★最後に
「ウォーゲーム」という言葉が、より多くの人にとって“私たちの遊び”として広がってきています。発信する人が増え、遊ぶ人が増え、交流する場が生まれることで、ウォーゲームと歴史ボードゲームの未来はますます面白くなっていくと信じています。
ぜひ、あなたも「#ウォーゲーム」で検索して、新しい仲間と新しい歴史をボードの上で描いてみませんか?
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