ルールブックを読んでも全然わからない話
ゲームマーケットやミドルアースのゲーム会で、最近20~30代の「現役ゲーマーさん」や「これからゲーマーさん」と話を聞いてみると、彼らは「ウォーゲームを遊んでみたい!」と声を揃えるのですが、そこには一つの大きな壁が立ちはだかっていることがわかりました。
ルールブックを読んでも全然理解できない
ゲームを買いました、ルールブックを読みました、よくわかりません。多くの皆さまはこれみたいです。私が中学生の時(1980年代)も、ツクダ、エポック、ホビージャパン、アバロンヒル、SPIのゲームを持っている同級生は何人かいましたが、実際に遊べていたのは私たちのグループだけでした。考えてみればウォーゲームのルールの書き方って、昔からほとんど進化していません。専門用語は多いし、図は少ないし、ページ数は多いしで、文章もややこしい。それが今のボードゲーマーの声みたいです。
ボードゲームに目を向けてもよく似た状況のようです。先日、20代男性から「カタンのルールがわからないので教えてほしい」とお願いされました。聞くところ、友人がゲームを買ったそうなのですが、二人でルルブを読んでもまったくわからないそう。それならということで、いつも行く中津のボドラボさんでゲームを借りてインストしたらすぐに遊べるようになったのですが、やっぱりルルブ解読のハードルは相当高いようです。ちなみにその彼は「カタン、めっちゃ楽しいです!これから友達と遊びます!」と言って帰って行きました。
以前、大きな話題になった『歴史群像』付録ウォーゲーム「モスクワ攻防戦」や「ノルマンディーの戦い」が非常に多くの皆さまに遊ばれた(30,000部以上売れたと聞いてます)のは、実は山崎雅弘先生がルールの書き方を(歴史群像の読者向けに)かなり変えてまして、とてもわかりやすくなっていることが大きな要因のようです。本当にこれは「非ウォーゲーマー」の方から実際に聞いた話です。
イベント等でウォーゲームを遊べる場所を提供することはとても大事なことですが、そもそもゲームを買った人が遊べる環境を作ることもウォーゲームを広めるための大命題でしょう。ルールは教えてもらったすぐわかるようになるというのは、ミドルアースのゲーム会で開催されている「歴史ボードゲーム無料相談会」で実証済みなので、それだったらいつでもルールを教えてもらえる場所があれば最高です。そう考えると、継続的なインスト環境を提供できるゲームクラブの存在は超重要でしょう。そして、ゲームクラブには対戦相手もたくさんいます。私たちが日頃遊んでいるミドルアースのゲーム会だと人数が多いので、ゲームや自分の好みによって相性の良い対戦相手も見つかります。そして、ミドルアースでは知らないウォーゲームのルールを知っている人に教え合う慣習があって「教え合いの文化」が浸透しています。
そう考えて、サンセットゲームズはゲームクラブ「ミドルアース」の公式スポンサーになったり、全国のウォーゲームクラブを応援しています。ウォーゲームをちょっと興味があるという方は、世の中が元に戻ったらぜひウォーゲームクラブを訪れてみてください!
▼ミドルアース大阪本部の公式ウェブサイト
http://sunsetgames.cocolog-nifty.com/middleearth/
※サンセットゲームズはミドルアースの公式スポンサーです。
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