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ボードゲームギークでランキング1位をキープしていた歴史ボードゲーム、『トワイライト・ストラグル』。実は非常に難しい歴史ボードゲームなんです。通常、60分では終わりません。勘違いしてはいけません! 60分で終わるのはどちらかのプレイヤーがサドンデス勝利した時だけです!! ゲームを最後まで遊ぼうと思うと、慣れている私でも2~3時間はかかります。初めて遊ぶ人は5時間は覚悟しましょう。インストは30分以上かかります。そしてこのゲーム、1回の手番にできることが多すぎて、最初に何をしたらよいのやら……と、さらに難易度が上がっています。でも、この無限に見える可能性が『トワイライト・ストラグル』の醍醐味なんです。
初心者の方がネットの噂を聞きつけて『トワイライト・ストラグル』をリクエストしてきて、インストしたけど全然わかってもらえなくて悲しそうに帰って行った、とボドゲカフェの店員さんが嘆いてました。プレイヤーとゲームがうまくマッチングしなければ、ボードゲームが嫌いになってしまうかもしれません。プレイヤーがかわいそう、ボードゲームもかわいそう。そうならないように書こうと思いました。
ボードゲーム初心者の皆さまへ
ボードゲームカフェに行ったら、最初は自分の好みに合ったゲームを店員さんにセレクトしてもらいましょう!店員さんはボードゲームのプロフェッショナルです!きっとあなたにぴったりのボドゲを見つけてくれます!
ウォーゲームって難しそう。いや本当に難しい。でも、いまだたくさんの人に遊ばてますし、新しく遊び始める人もいます。ウォーゲームと言っても全部難しいわけじゃなくて、やっぱりピンキリなんです。上を見れば『キャンペーン・フォー・ノースアフリカ』という第二次世界大戦の北アフリカ戦線を再現したウォーゲームは公称プレイタイム1,000時間と言われてますし、A4サイズのゲーム盤に駒10個くらいで30分で終わるウォーゲームもたくさんあります。
私が思う入門用ウォーゲームの難易度ってボドゲの重ゲーくらいの感覚。『サイズ』とか『テラフォーミングマーズ』とか『アグリコラ』できる人はウォーゲームを普通に遊べるはず。 私は『THE KOREAN WAR』と『コンバット・インファントリー』推しなので、これらと前述のボードゲームの難易度は同じくらいと考えてます。
ウォーゲーマーが思いつく入門用ウォーゲームは作戦級ウォーゲームが多いです。でもプレイ中の盤面を見ても何をしているかよく見えません。特に記号と数字しかないユニットはよくわからないと聞こえてきます。やっぱり戦闘のリアリティとか「らしさ」を出せるのは戦術級ウォーゲームかな、と考えています。
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』。
戦国時代が好きな人は『戦国大名』が超オススメです!
ドラマに出てくる武将たちです。
明智光秀(長谷川博己)
松永久秀(吉田鋼太郎)
斎藤道三(本木雅弘)
斎藤義龍 (伊藤英明)
織田信秀(高橋克典)
足利義輝(向井理)
サンセットゲームズの公式通販サイトには珍しいボードゲームやダイス等がたくさんあります。クレジットカード、コンビニ決済、Pay-easy、銀行振込による決済対応!フォロワーになると何か良い知らせがやってくるかもですよ!
クリックポストなら送料は全国一律300円、5,500円以上のご注文で送料が無料になりますので、公式サイト(http://www.sunsetgames.co.jp/)と比較してうまく利用してくださいませ。公式通販サイト(BASE)は先払いですが、決済方法の種類が多く、送料無料になることがあります。公式サイトは送料全国一律600円ですが、後払いのシステムです。
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コマンドマガジン151号の付録ゲームは、かつてモメンツ・イン・ヒストリー社が出していた『トライアンファント・リターン』です。ジョン・デッシュ先生のRoFシステム・ウォーゲームの一作です。とても懐かしい。ZOCリンクやマストアタック戦車戦で非常にダイナミックな機動戦が再現されます。皆さん、戦車兵力の予備がとても重要です。予備マーカー20個も用意されてますから、たくさん使って敵線線を大突破してください。
Strategy & Tactics 321号の付録ゲームは『コリアン・ウォーの空挺作戦』という一風変わったシリーズゲームです。共通ルールで世界中の空挺作戦を再現しようと試みる2人用ウォーゲーム。1人は空挺部隊、もう1人は防御部隊担当です。
C3i 33号の付録ゲームは『ワーテルロー1815キャンペーン』でした。
Strategy & Tactics誌は戦史記事が中心のウォーゲーム雑誌。
C3iは自社ゲームの記事オンリー。この対比がとてもおもしろいです。
私はこの3誌を岡山のボードウォークさんから数十年間、定期購読してます。
最近、思うことはゲームクラブの使い方。
ゲームクラブに行ったら「何かプレイしないといけない!」と使命感に燃える方は非常に楽しめている人でしょう。ゲームクラブというツールを非常にうまく活用して自分の心を大いに満たしています。
でも、ゲームクラブに行ったら「何かプレイするのはいやだなぁ」と思っている方もいます。ゲームが下手だから対戦相手が迷惑かけちゃうかも(→だからやらない)とか、見ている方が好きだからとか、そういう理由です。
ゲームクラブに行ったら、まぁ同じ時間に同じ場所にウォーゲーマーが集まれば、対戦しましょうと言うことになりがちですけれど、我々もいい大人になってきて、若い頃みたいにがむしゃらにプレイしようとする体力・気力がなくなっているのも事実です。
価値の多様化という便利な言葉もあります。人によって遊び方はいろいろ。
プレイレポートや作戦研究をライブで体験できるのが「観戦」なのです。
皆さまには、積極的にゲームクラブに行ってどしどし観戦してほしいと思います。
歴史ボードゲームを楽しく遊ぶためには、たくさん大事なことがあります。
さあ遊ぼうよってなった時に必要なのは、やっぱり対戦相手。良い対戦相手との出会いはその人の運命を変えます。じゃあ、良い対戦相手ってどんな人?それは、おもてなしのココロがある人、と私は考えています。対戦相手に楽しんでもらおう、と思うココロがある人。
対戦する前にルールブックを読んでソロプレイしてくる人がいます。その人は高いレベルの対戦を相手に提供できます。ここで言う「高いレベルの対戦」というのは、歴史ボードゲームの魅力を十分に引き出す対戦のことです。正しくルールを理解し、そのメカニズムをうまく運用できた対戦は大いに楽しめることでしょう。
困っている対戦相手に声をかけ、相手が聞きにくいことを聞き出してアドバイスしてくれる人がいます。反対に、アドバイスを押し売りしない人もいます(自分の考えだけで対戦したいと言う人もいるはずです)。会話しやすい環境を作ってくれたり、長考してもじっと待ってくれる人は楽しい対戦を相手に提供できるはずです。
勝敗に関係なく楽しい会話ができる人はすばらしいと思います!対戦相手が勝負どころのダイスロールで良い目が出たり、ゲームに勝つと対戦相手は喜ぶはずです。そういう時は「お見事です!」と対戦相手を大いにほめたたえましょう!
おいしい料理を出しても接客態度の悪いレストランは流行りませんよね。歴史ボードゲームもよく似たもんだと思うんです。過剰に勝ち負けにこだわりすぎて、対戦相手にイヤな思いをさせないように心がけましょう。
対戦相手に対して「遊んでくれてありがとう」と思うココロがあれば、歴史ボードゲームのユーザーはもっと多くなって、もっと豊かになるかもしれません。そして、これからそうなることを願います。きっとそうなると信じています。
「◯◯さんと一緒に遊ぶと楽しい!◯◯さんと一緒にゲームがしたい!」と思われる人になりましょう。
歴史ボードゲームの多くは領地拡大や敵の撃破がメインテーマ(勝利条件)になっていることが多いので、相手を攻めないと勝てないのです。攻められた側は機嫌を損ねることも…。それでも楽しむためにはプレイヤー全員の協力が必要です。
『OCSスモレンスク』の第1ターン、小川の対岸にソ連軍狙撃兵師団がいてドイツ第18装甲師団(18Pz)が前進できなくなっています。川を渡るためにはユニットの移動力を大きく消費するので、ドイツ軍はどうしても道路を通って小川を渡りたいところです。道路なら1/2移動力で通れますが、道路のない小川を渡るには戦車で+3移動力、自動車化歩兵は+5移動力かかってしまうのです。移動の遅れはソ連軍が立てこもるオルシャ(写真右の線路が交差しているところ)の攻略が遅れることを意味していて、その先にあるスモレンスク攻略に大きな影響が出てしまうでしょう。
ドイツ軍の手順を順におっていきましょう。
①観測用ユニットの移動
後方の第29自動車化歩兵師団(白ストライプの29Mtr)から砲兵大隊ユニットをソ連軍ユニットの隣まで移動させました。この砲兵大隊に爆撃を観測させることで、ドイツ軍航空機による爆撃(移動フェイズの爆撃はヒップシュートと呼ばれ、ドイツ軍だけができます)に-3コラム修正がなくなります(下表のシフト修正4参照)。
②スツーカの爆撃(ヒップシュート)
ドイツ軍のスツーカが飛んできました。ユニット1個で12爆撃力は脅威です!ドイツ軍の電撃戦にはこのスツーカが不可欠なのです。
まずは対空射撃の判定です。上表の左を参照してください。適用する修正なし。11以上が出なかったのでハズレでした。
爆撃の解決です。砲爆撃結果表の12-16の列が基本列となり、シフト修正、密集度修正どちらもありません。REとはだいたいステップ数のことを言い、ソ連軍狙撃兵師団は2ステップあるので2REです。サイコロを2個振って出た目は8。DGの結果です。DGになると移動力・戦闘力半減、AR-1、ZOCなしになります(AR=アクションレーティング。部隊の練度を表しています)。これでソ連軍狙撃兵師団は6戦闘力、AR1となりました。
③ドイツ装甲大隊がオーバーラン
ソ連軍狙撃兵師団が爆撃で混乱しているところに、北にいた第17装甲師団(17Pz)の装甲大隊が走ってきて背後からオーバーランをしかけてきました。移動モードで16移動力ありますが、隣のヘクスまで来るのに6移動力、オーバーランは地形に関係なく3移動力かかるのでドイツ軍の装甲大隊は合計9移動力消費します。
戦闘解決は両軍ユニットの戦闘力の合計を比較して整数比に直します。兵科マークが黄色の戦車ユニットは平地で歩兵を攻撃すると戦闘力が2倍になるのでドイツ軍戦車大隊の戦闘力は6、一方のソ連軍狙撃兵師団もDG状態なので6。戦闘結果表のオープン(平地)で1:1の列が基本列になります。
次に奇襲判定します。下表左上の奇襲判定表を参照してください。サイコロを2個振って出た目は5でした。しかし、ドイツ軍装甲大隊はAR5、ソ連軍狙撃兵師団のARはDG状態で1になっているので出た目に+4します。すると9なので奇襲が成功しました。奇襲が成功すると1D6分だけ戦闘比を右にずらします。今回は6の目が出たので9:1の列を使うことになりました。
戦闘解決のサイコロの目は10で「Ae3/DL2o2DG」。攻撃側(Attaker)のAe3はオーバーランなので無視します。防御側(Defender)は2ステップロスした上で、さらに2ステップロスか2ヘクス退却か1ステップロス+1ヘクス退却するかを選びます。しかし、今回は2ステップロスしてソ連軍狙撃兵師団が全滅、除去されたので他の結果は無視します。
この後、ドイツ軍装甲師団は残り7移動力で移動を続けることができます。移動力が足りれば、他のソ連軍ユニットにオーバーランをしかけることもできます。
こうして道路を塞ぐソ連軍を撃破したドイツ軍は後方の装甲師団が速やかに移動できるようになりました。
OCSゲームは作戦級なのに戦術色が多彩です。
ゲームの途中でルールの間違いが見つかって、その時点でお開きになる、というのはウォーゲームあるあるです。
ウォーゲーマーってまじめな人が多いからでしょうか。
何ページもルールあるんだから、間違って遊んだっていいじゃないですか。
分厚いルールブックを全部なんて、みんな覚えられないですよ。
ゲームが先に進んでしまっていたら、以前の結果は訂正できません。つまり、間違いが見つかった時にすでに他の行動が行われていたら、やり直すことはできません。
つまり、巻き戻し不可。これから先は正しいルールで遊ぼうという考え方です。
TCGでは一般的なルールなのですが、なぜかウォーゲームでは浸透していません。
TCGのデザイナーは、プレイヤーが「ルールを間違って遊ぶ」ことを当たり前に想定してルールを作っています。ウォーゲームのデザイナーは、みんなが「ルールを正しく理解して遊べる」ことを当たり前に想定してルールを作っています。そこが大きな違い。当たり前のことなんだけど、びっくりするくらい大きな違い。ここをクリアすれば、ウォーゲームってもっと楽しいホビーになると思います。
ウォーゲーマーは人にもゲームにも寛容な心を!
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』。
戦国時代が好きな人は『戦国大名』が超オススメです!
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『OCSスモレンスク』の第1ターン、ドイツ軍2個装甲師団がビデブスクの街を強襲します。移動フェイズにオーバーランで前衛陣地のソ連軍ユニットを除去して接敵した後、通常戦闘。ここで突破の戦闘結果が出たのでドイツ軍2個装甲師団はさらにオーバーラン+戦闘で5ヘクス前進できました。私が編み出した戦法、古角ドクトリンです。ソ連軍の態勢が整う前にドイツ軍は少しでも前へ。
OCSゲームは基本的に一級道路と線路が補給路となります。『OCSスモレンスク』のマップを読み解くと、実はドイツ軍の補給路は本当に厳しい。ソ連軍は一級道路と線路に重点を置いて防衛線を張ればドイツ軍の侵攻ルートに対応できるわけです。ドイツ軍がこれを打開するカギは補給路を自由に延長できる輸送トラックのエクステンダーにあります。
松浦さん、大変ありがとうございました。
なぜかわかりませんが、松浦さん喜んで帰って行きました。
この日プレイされたゲームは、『バルジ大作戦』 、『スターリングラード'42』、『タイフーン作戦』、『OCSスモレンスク』、『ツシマ』、『ASL』でした。RPG部は『AD&D+Hack Master』の1卓でした。今日も満員御礼、テーブル一杯です。皆さま、ご参加ありがとうございました。
今日も飛び込みで新人KMさんがやって来てくれて、大昔に『バルジ大作戦』したことありますとのこと。おの部長とバルジ大作戦教室が始まりました!新人KMさん、高校生の時に遊んでた出戻り組で最近ウォーゲームでネット検索したらミドルアースを見つけたそうです。ウォーゲームって言うキーワードとても大事。もっと流行らせましょう。
『スターリングラード'42』は話題のシモニッチ先生デザインのウォーゲーム。青作戦なのでコーカサスとか入っててマップが大きいのでした。
『タイフーン作戦』はSPI社のクラシックウォーゲーム。今日は中央軍集団シナリオです。キャンペーンゲームをまたやりたい!という声があがってますので、夏のイベントにするかもしれません。ミドルアースならプレイヤー6人はすぐに集まりますし。
『OCSスモレンスク』は松浦さんと私が対戦しました。なぜかわかりませんが、松浦さん喜んで帰って行きました。私のマップ、ソロプレイしすぎて黄色が抜けてしまいました。陽射しには気を付けましょう。
『ツシマ』はこんな感じ。
『ASL』もこんな感じ。
次回のミドルアースのゲーム会は3月15日(日)です。
場所は大阪市立北区民センター。
一緒に歴史ボードゲームやウォーゲームを楽しんでもらえる方々を募集しています。うまい人よりも楽しい人募集中。最近、数名の新人さんがやってきています。興味のある方、どしどしお問い合わせください。
ウォーゲームの部屋(掲示板)で対戦希望や対戦予定のマッチングを行っていますので、どなたでもご覧下さい。
▼ゲームクラブ「ミドルアース」公式サイト
http://sunsetgames.cocolog-nifty.com/middleearth/
ミドルアースのメンバーの皆さま、今年も一年よろしくお願い申し上げます。
今年も協力し合ってみんなが楽しいゲームライフを送れるようにがんばりましょう!
ウォーゲームには、歴史が背景にあること、ゲームスタート時の両軍の戦力が非対称であること、ゲームの手順が非対称であること。この3つが大きな特徴で、どれもドイツボドゲのメカニズムにはないものです。ゲームバランスがイーブンじゃないウォーゲームもたくさんあります。それどころか、意図的にゲームバランスを一方の側に有利に操作したものまであります。これまで発売された数々のウォーゲームを見ていくと、ゲームバランスがイーブンでないとダメというのは、ウォーゲームに限って言えば当てはまらないのかもしれません。
ウォーゲームが評価される指標はプレイヤーの感想だと私は考えています。簡単に言うと、遊んだ人のプレイ感。このゲームすごくおもしろかった!とか、もう一回プレイしてみよう!という気持ちです。ウォーゲームだけを見て評価するのではなく、ウォーゲームと二人のプレイヤーをセットにした上で、プレイヤーに視点を置いた形で評価するのです。
『バルジ大作戦』(通称エポックバルジ)のドイツ軍はドドーンと大突破して爽快感バツグンですが、手練れの連合軍プレイヤー相手にはほぼ勝てないようになっています。これは意図的にゲームバランスを連合軍有利に傾けて、連合軍の価値を高めているからです。その結果、何度も繰り返して遊ばれる名作になりました。
良いウォーゲームには、両軍どちらにもカドが立たないように異なる価値を与えて、どちらの陣営でも楽しめる工夫が施されているものです。その結果が史実と異なり、歴史のifが起こったとしても、楽しく遊び続けられるのであれば、勝敗バランスを傾けるというウォーゲームデザインのテクニックはどんどん使っていくべきだと私は思っています。
新しいウォーゲーマーを増やそう!
これはもう20年くらい議論されている永遠のテーマなんですけど、ここ10年でボードゲームが大きなブームになってきて、ボードゲーマーの成熟→重ゲー重視→ウォーゲームという流れがあるみたいです。
ウォーゲーマーを増やしたければ、やっぱり遊びやすいウォーゲームが必要です。入門用ウォーゲーム。よく言われるのがルールが簡単でマップが小さくてユニット数が少ないゲーム。5分でインストできるハガキサイズのウォーゲームとかA4マップで60分くらいで終わるやつ。これはこれで十分に役目を果たしていると思います。ウォーゲーム布教のお役に立っているはずです。
ただ、そのサイズだとウォーゲームの特徴である“長大なストーリー”を盛り込めないんですよね。独ソ戦みたいにドイツ軍の快進撃でソ連軍がピンチに陥ったものの、なんとかモスクワを持ちこたえてスターリングラードでハイ、逆転!みたいな流れ。映画や小説に似たような感覚でしょうか。私自身も小さなウォーゲームをいくつも遊んだことがありますが、このサイズではウォーゲームの遊び方はわかるんですけどもロマンが感じられないんです。
そこで、思いつきました。
ノーマルなウォーゲームをカスタマイズすればいいじゃん!
『THE KOREAN WAR』を例にあげてみましょう。ゲームは第3ターンまで、もしくはソウルが陥落したら終了。ややこしそうなルールは全部はしょります。たとえば、両軍の再編成フェイズはなくして、北朝鮮軍の移動、戦闘、戦車移動→国連軍の移動、戦闘だけにします。戦略移動も海上移動もなし。第3ターンまでなので空軍も出てきません。しかも、最初はアメリカ軍がいないんで、北朝鮮軍の戦車の特別ルールも説明が簡単になります。
こうして、ウォーゲームを「予告編」的に遊んでもらう方法はいかがでしょうか。まだ続きがあるとかルールがもっといろいろあることがわかると、ウォーゲーム本来の輝きを感じる入門者もいるかもしれないですよ。昔、『スコードリーダー』で採り入れられてた学習方式を参考に考えてみました。
<ウォーゲーム初心者にインストする時のアドバイス>
ややこしいルールや忘れやすいルールは思い切って省略しましょう。
ゲームを正しくプレイするより、ゲームを楽しく遊びましょう!
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』。
戦国時代が好きな人は『戦国大名』が超オススメです!
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歴史ボードゲームを買ってはみたものの「ルールを読んだけどよくわからない」という方々へ。ぜひ、ゲームクラブ「ミドルアース」にお越しください!「わからないウォーゲームや歴史ボードゲーム」を持ってくると、もれなく無料でティーチングいたします。
当日、そのまま会場にやってくるか、事前に「〇〇ゲームのティーチング希望」とご連絡いただければ大丈夫。一人で来るのが怖い時はお友達を誘ってみましょう。ゲーム会に勧誘することはありません。覚えたゲームは仲の良いお友達同士で遊んでください!
次のミドルアースのゲーム会は、2月16日(日)に大阪市立北区民センターで開催です!
▼ミドルアース大阪本部の公式サイト
http://sunsetgames.cocolog-nifty.com/middleearth/
たとえば、こんなゲームとか…。
昨日のミドルアースのゲーム会で『新版ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』、ミドルアースのゲーム会で2回戦しました。
一回戦、私はポルトガルに聖戦+攻城兵器のコンボで勝負に出てそのまま逃げ切りました!このゲームはカードのコンボがとても大事。ポルトガルは海からの攻撃+1なので湾岸都市をとにかく攻撃していきます!敵の都市を縮小させる毎に2VP獲得できるのが聖戦です!
今日もパラレルワールドがたくさん生まれました。
モンゴル(緑色)が探検カードを使って東南アジアとオーストラリアを征服!
ちなみに万里の長城はルール化されてます。四角い箱が砦。サイコロ2個触れるようになって超強力です。
フランスがヨーロッパと南北アメリカを支配した大航海時代。
ゲーム会に来てくれた皆さま、対戦してくれたみんな、ありがとうございました。
また一緒に遊びましょう!
この日プレイされたゲームは、『新版ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』2卓、『九州三国志』、『ASL』でした。RPG部は『AD&D+Hack Master』の1卓でした。今年最初のゲーム会も満員御礼。皆さま、ご参加ありがとうございました。
『新版ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』は総勢12名が揃い、ベテランガチ組と初心者インスト組に分かれて対戦しました。インスト組は初めての人が数名いたのでおの部長がサポート係に入ってワイワイガヤガヤ。ベテランガチ組もみんな一生懸命勝利を目指しました。新版は2~3時間で遊べるようになっているので、どちらのグループも2回戦。対戦してくれた皆さま、ありがとうございました。
『九州三国志』はFRTさん、BOWさん、鉄人デグさんの3人プレイです。
『ASL』は浜甲子園さんとToonさんの対戦です。アメリカ軍が山の占領を目指すシナリオらしいです。山にはやっぱりドイツ軍がたくさん隠れてますよーというあるあるです。
今年最初のゲーム会ではウォーゲームバザーを開催しました!
出品ゲームはアグリコラ3,000円、パットンズ・ベスト、コールドウォー等2,000円、同人ゲーム多数等。ASLモジュールを買うとToonさんという対戦相手とインスト係がもれなく付いてきます。
次回のミドルアースのゲーム会は2月16日(日)です。
場所は大阪市立北区民センター。
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ミドルアースのメンバーの皆さま、今年も一年よろしくお願い申し上げます。
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歴史ボードゲーム研究家、古角博昭が考える、歴史ボードゲームとウォーゲームの違いとは何でしょうか。この2つ、似ているようで実はまったく違うボードゲームなんです。簡単に定義してみようと思います。
◆歴史ボードゲームはその名の通り、歴史がテーマです。戦争じゃなくても歴史であれば歴史ボードゲーム。でも、『アグリコラ』みたいに中世の農民をモチーフにしたゲームは普通のボードゲームと考えましょう。例を挙げるとすれば、『トワイライト・ストラグル』を筆頭に『戦国大名』、『シドマイヤーズ・シヴィライゼーション』、『ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』、『パックス・ブリタニカ』、『トライアンフ&トラジェディ』でしょうか。
歴史ボードゲームは「歴史の背景を持ってはいるものの、史実の忠実性は問われない」ところが大きな特徴です。つまり、ゲームを遊んだ中でパラレルワールドが生まれても批判の対象にはならないのです。たとえば、『ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』でローマ帝国がガリア地方やブリタニアに向かわず、中東に攻め進んでも誰も批判しません。歴史ボードゲームの歴史とは、あくまでもエッセンスや素材と考えれば良いかもしれません。
◆ウォーゲームは歴史ボードゲームの一種です。私が考えるところ、ゲーム盤がヘクス(六角形マス)で区切られている歴史ボードゲームはすべてウォーゲームです。ゲーム盤がエリアやマスで繋げられているポイント・トゥ・ポイント・システムでも、以下の条件に当てはまればウォーゲームです。
ウォーゲームは戦いをテーマにしています。戦争の一部を切り取った個々の作戦・戦闘(スターリングラード戦とかノルマンディー上陸作戦など)をテーマにしていることが多いですが、戦争全体(第二次世界大戦とかナポレオン戦争など)を再現しているものもたくさんあります。
ウォーゲームは歴史ボードゲームと異なり、「史実の忠実性」が大きく問われます。また、ゲームバランスが平等ではないこと、ゲーム開始時の両軍プレイヤーの戦力が非対称でアンバランス(一方が圧倒的に強いなど)なことが大きな特徴です。これはどちらも「雰囲気作り」を考えた上でゲームデザイナーが意図的に偏重させていることがほとんどです。なぜなら、ウォーゲームは勝敗よりもプレイングを通して雰囲気を味わったり、史実を学ぶことに重点が置かれているからです。実際、入門用として有名なウォーゲームである『ドイツ戦車軍団』に入っている3つのウォーゲームのうち、「エルアラメイン」と「ダンケルク」はどちらも連合軍がほぼ必勝ですが、それでも名作ウォーゲームと言われています。
以上が私、古角博昭が考える歴史ボドゲとウォーゲームの違いでした。これは異なる意見を否定するものではありません。議論が深まり、歴史ボードゲームに興味を持つ人が増えることを望みます。
実家に置いてたゲームが知らぬ間に母親に捨てられてた。ずっと押入に入れてたゲームがカビてた。というのはウォーゲームあるある。多くの家にロストレガシー伝説あります。
2020年は家の中を整理しましょう!
2月9日(日)のミドルアースのゲーム会でウォーゲーム・バザーします!
9時半から大阪市立北区民センターです!
予約不要。どなたでも参加できます。
ゲーム会に「いらないウォーゲーム」をたくさん持ってきてください!
▼詳細は「ウォーゲームの部屋」掲示版をご覧ください。
http://me1985.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7965865#16691002
※前回のバザーの様子。
ダイスの卸売がとても好調です。ゲームショップ、ボドゲカフェ、ネットショップさん等でご興味のある方はDMもしくはゲームマーケットでお問い合わせ下さい。ダイス・歴史ボードゲームは1個から対応。10個とか20個の注文でも全然OKです。
サンセットゲームズのダイスや歴史ボードゲームの取扱店は以下です。
◆ ボードウォーク
◆ ロール&ロールステーション秋葉原店
◆ イエローサブマリン秋葉原店
◆ 駿河屋 秋葉原トレカ・ボードゲーム館
◆ 書泉グランデ
◆ 芳林堂書店 高田馬場店
◆ ブックデポ書楽
◆ 株式会社 宇宙堂
◆ 株式会社Y.E.L.
◆ ボードゲームラボ DDT
◆ トイウォーカー(広島市西区)
※2019年実績に基づく。全ての商品を取り扱ってもらっているわけではありません。
▼お問い合わせ・ご質問などはこかどまで。簡単な資料をお届けします。
お問い合わせだけでもOK!
kokado.iphone@gmail.com
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』。
戦国時代が好きな人は『戦国大名』が超オススメです!
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歴史ボードゲームを買ってはみたものの「ルールを読んだけどよくわからない」という方々へ。ぜひ、ゲームクラブ「ミドルアース」にお越しください!「わからないウォーゲームや歴史ボードゲーム」を持ってくると、もれなく無料でティーチングいたします。
当日、そのまま会場にやってくるか、事前に「〇〇ゲームのティーチング希望」とご連絡いただければ大丈夫。一人で来るのが怖い時はお友達を誘ってみましょう。ゲーム会に勧誘することはありません。覚えたゲームは仲の良いお友達同士で遊んでください!
次のミドルアースのゲーム会は、2月9日(日)に大阪市立北区民センターで開催です!
この日は『新版ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』大会。2卓で遊びます。
▼ミドルアース大阪本部の公式サイト
http://sunsetgames.cocolog-nifty.com/middleearth/
一緒に『新版ヒストリー・オブ・ザ・ワールド』を遊びませんか?
詳しくはヒストリー大会案内ページへ。
私、古角博昭は、歴史ボードゲーム研究家を名乗っています。
歴史ボードゲームの制作や協力、執筆、イベント出演、講演などが主な仕事です。
14歳から歴史ボードゲームを遊び始めて36年、歴史ボードゲームクラブ「ミドルアース」の代表になってから31年、サンセットゲームズを創業してから今年で20年が過ぎてまして、そろそろこんな肩書きを付けても良いかなと思い至りました。
高校生の時に「ゲームでメシを食っていこう。30歳でゲーム会社を作ろう」と思い立ち、20代でゲーム雑誌のライターやゲームデザインのお手伝いをした後、29歳でサンセットゲームズを立ち上げました。ちょうど2000年の話。
最近では『歴史群像』の付録ゲーム「モスクワ攻防戦」(2018年)や「第二段作戦」(2019年)の制作に協力させていただきました。
自分を育ててもらったボードゲームの世界に貢献できるような仕事にも目を向けていこうと思います。
歴史ボードゲーム研究家、古角博昭をこれからどうぞよろしくお願い申し上げます。
※歴史ボードゲームに関するご相談や取材、執筆や出演の依頼などはLINE ID kokado.line または kokado.iphone@gmail.com までお願いいたします。
ゲームマーケットやミドルアースのゲーム会で、最近20~30代の「現役ゲーマーさん」や「これからゲーマーさん」と話をする機会がたくさんできました。彼らは「歴史ボードゲームを遊んでみたい!」と声を揃えるのですが、そこには一つの大きな壁が立ちはだかっていることがわかったのです!
ルールブックを読んでも理解できない問題
ゲームを買いました、ルールブックを読みました、よくわかりません。多くの若者はこれなんです。考えてみれば歴史ボードゲームのルールの書き方って、私が歴史ボードゲームを遊び始めた1980年代からさほど進化していません。専門用語は多いし、図は少ないし、ページ数は多いし、文章そのものがわかりにくい。それが今の若者ゲーマーの声なのです。
大きな話題になった『歴史群像』付録ボードゲーム「モスクワ攻防戦/バルジの戦い」が非常に多くの皆さまに遊ばれたのは、「ルールブックがわかりやすい(理解できる)」ことが大きな要因でしょう。これも「ドイツ戦車軍団」のルールブックと「モスクワ攻防戦」のルールブックを読み比べた「非歴史ボドゲーマー」から実際に聞いた話です。
イベント等でウォーゲームを遊べる場所を提供することもとても大事なことですが、そもそもゲームを買った人が遊べる環境を作ることこそが歴史ボドゲ世界発展の大命題だと考えます。読んでもわからないけど教えてもらったすぐにわかるのがウォーゲーム。その点、継続的なインスト環境を提供できるゲームクラブは超重要でしょう。
※あくまで個人の感想です。
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