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2018年12月 3日 (月)

ゲムマ出展者のための、「廃棄ロス」と「チャンスロス」の話

ゲームマーケットで、「午前中に完売しました!」という話を耳にします。
もっと作っていれば、もっと売れていたかもしれません。
もっと売っていれば、もっと多くのお客様に手にとってもらえたかもしれません。
 
今日はゲムマ出展者のための、ゲーム販売の「廃棄ロス」と「チャンスロス」の話をしたいと思います。
 
☆★☆★
 
多くの人はまず最初に廃棄ロスに目がいきます。なぜなら、実際に見えるから。きちんと数字に表れるからです。このため、作り手は制作する数を絞ろうという心理が働きます(「売り切りたい、完売したい」という心理)。実はここが落とし穴です。制作する数を絞るとチャンスロスが増えます。お客様が手に取る機会が減るからです。SNSやメディアに取り上げられる機会も少なくなるでしょう。すると、おのずとそのゲームの人気は衰えていきます。人気が衰えていくと、制作する数をもっと絞ろうという心理が働きます。これを「縮小均衡」と言います。売上も利益も下降線をたどる悪循環です。知らず知らずのうちに、ゲームの寿命を縮めてしまっているのです。
 
チャンスロスは目に見えないので、勇気が必要です。「売れるだろう」、「売れるかもしれない」という予測に支えられているからです。でも、いつでも買えるとなれば、チャンスロスが減り、お客様の手に取る機会が増え、SNSやメディアに取り上げられる機会も出てくるかもしれません。これを「拡大均衡」と言って、需要を拡大させながら供給を増大させる好循環です。
 
ゲムマ出展者の皆さま、チャンスロスに目を向けましょう! 目に見える廃棄ロスを最小化して売上と利益を伸ばすためには、目に見えないチャンスロスに目を向けるしかないのです。そして、それがお客様の期待に応える唯一の手段なのです。
 
☆★☆★
 
ゲムマでのチャンスロスは、ゲームが売れたはずの金銭よりも顧客が手にできなかったことから生じる情報の拡散、つまり口コミが増えない損失の方が大きいように思います。秋は新作でも春は旧作扱い。鮮度が落ちます。そうなると「縮小均衡」サイクルになってしまいます。

具体的に何をすれば良いのでしょうか? ゲームをたくさん作りましょう。売れ残るのを計算に入れて。ゲームは腐りません。5年でも10年でも保管できます。今はソコソコでも数年したら注目が集まるかもしれません。自分でがんばらなくても世の中が近寄ってきてくれる時もあります。だから、たくさん作りましょう。単価を下げて、お客様が手軽にいつでも手に取れる環境(通販など)を作っていれば、自然と果実は熟します。
 
ゲムマ出展者の皆さま、大きなお世話かもしれませんが、サンセットゲームズはすべての同人ゲームデザイナーを応援しています。
 
 
【聯合艦隊】
発売当時は海戦ウォーゲームということで出足ソコソコでしたが、『艦これ』のおかげでベストセラーの仲間入りしています。長くやっていれば、こんなこともあるんです! ゲムマ出展者の皆さま、がんばってください!!
 
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