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初の東京ビッグサイトでの開催でした。
開場前に行列が1,500人、エスカレーターのところまで続いていました。参加者は5,000人と、(アナログゲームのイベントとしては)国内最大規模でしょう。搬入がエレベーターを使わずにすぐ横からできたり、トイレも清潔で、出展側から見ても、さすが東京ビッグサイトという印象です。
今回は初参加のお客様が多かったように思います。また、女性と外国人の参加者(出展者)が飛躍的に増えていました。
当社のセールスも、これまでのゲームマーケットの記録を更新しました。従来のボードゲームに加えて、ウォーゲームがよく売れているためです。茨城会の方がカウンタートレイを50個、箱買いしていかれました。
しかし、あれだけゲームが売れたのに、帰りの車のトランクはパンパンです。
スタッフがゲームを買いすぎなのです。
デザイナーズノート
このゲームには、大いなる楽しさと挑戦が盛り込まれています。最大の挑戦は、シリア・アラブ連合軍の奇襲をシミュレートする手法でした。当時のシリア・アラブ連合軍は圧倒的な兵力を持っていましたが、実際には甚大な損害を受けました。シリア・アラブ連合軍の3個機甲師団はこの戦争で約700両の戦車を失いました。イスラエル軍の2個機甲旅団の損害はわずか200両以下でした。
イスラエル軍のストロングポイントは、コンクリート製の掩蔽壕と地雷原と鉄条網で守られた小隊規模のユニットです。3両の戦車が常駐しており、そこにある戦車壕は戦車の車体を隠し、良好な射撃位置を提供しました。これを反映して、ゲームではストロングポイントに二つの優位を与えています。一つは2ステップの損害を吸収できること、もう一つは退却を無視できることです。対戦車壕も同様にイスラエル軍の兵士達を守り、シリア・アラブ連合軍の攻撃をよく受け止めました。ストロングポイントと戦車壕はシリア・アラブ連合軍の進撃速度を著しく低下させ、イスラエル軍の予備部隊に移動する時間を与えました。
さらに、性格の異なる2つの軍の再現にも苦心しました。イスラエル軍は小さいですが、スピードと柔軟性に優れています。兵士達はよく訓練され、指揮官も優秀でした。イスラエル軍プレイヤーは2つの突破フェイズを有効に利用しなければなりません。イスラエル軍は1ターンに4回攻撃できるのです。
シリア・アラブ連合軍は強大ですが、練度が劣っていました。指揮官達は硬直したソ連軍とドクトリンを学んでおり、戦術に乏しく、リーダーシップにも欠けていました。これらは司令部の指揮範囲やスタック制限、攻撃時の制限等に反映されています。
プレイヤーターンのテンポのルールは、両軍プレイヤーに問題を投げかけるでしょう。少しでも良い条件で停戦するためには、部隊がどんどんすり減っていく中でも進撃を続けなければなりません。イラク軍が登場すると、イスラエル軍の攻勢は止まりました。史実ではこの時、彼らはシリアの首都ダマスカスを砲撃できる位置にいて、シリア軍はすでに崩壊していたのです-多くの師団が大きな損害を受けており、事実上、戦闘を続けられる状態ではありませんでした。これ以後のシリア・アラブ連合軍の攻撃は、主にイラク軍とヨルダン軍によって行われました。
戦争は停戦に合意するまで長引きます。攻勢と休息のテンポをうまく組み合わせないと、ゲームはうまく続かないでしょう。
航空兵力と砲兵は抽象的にシミュレートされています。イスラエル軍にはわずかな砲兵しかいませんが、シリア軍の砲兵はうまく運用できなくなっています。開戦初日のイスラエル空軍は地対空ミサイル基地の無力化に全力を注ぎ、シリア・アラブ連合軍は次第にイスラエル空軍が制空権を握ることを予想していました。イスラエル空軍と地対空ミサイル基地との戦いは、イスラエル軍が受け取る航空ポイントが戦争後半になるにつれて増えていくことで表されています。
このゲームをデザインするにあたり、ソ連軍が使っていたゴラン高原の地図を入手できたのは幸運でした。オンラインの3Dの衛星写真も非常に役立ちました。それでも、当時のストロングポイントや戦車壕、地形を特定すルのは困難な作業で多くの時間を費やしました。
軍の編制の調査にも非常に多くの時間が必要でした。イスラエルがその多くを公表していないためです。そのため、カール・ファング氏には多大な協力をいただくことになりました。彼の助言によって、積み上げられていた問題がいくつも解決したのです。シリア・アラブ連合軍側の旅団レベルの編制はきちんと文書化されており、その内容はソ連軍の旅団と同じものでした。調査の結果、シリア軍の第9歩兵師団と第5歩兵師団は車両が定数に満たしていない可能性があることも判明しました(個人的には、定数にほぼ近い数の車両が配備されていたと考えています)。ソ連は開戦前までに、多数の新型兵器をアラブ諸国に供与していたようです。これによって、T-34は退役し、一般に語られているようなアラブ諸国に最新兵器が不足している事態はなかったように思われます。
プレイヤーズノート
シリア・アラブ連合軍
最初に目指すのは、イスラエル軍の線線を迅速に突破して、大きな戦果を挙げることです。2~3ヶ所に戦力を集中し、開戦直後の豊富な砲兵と航空ポイントを使って戦闘を有利に進めましょう。突破を確実なものにするためには、目標まで数回にわたって攻撃する必要があります。ただし、損害には細心の注意を払わなければなりません。オーバーランは機械化ユニットが損害を受けることがあります。できれば、歩兵と一緒に攻撃するのがよいでしょう。第2ターンに突破できれば問題はありませんが、この時点でゴラン高原にたどりつかなければ、もはやチャンスはないでしょう。
イスラエル軍の線線を突破できれば、交通の要衝を支配してイスラエル軍の予備部隊の到着を遅らせるようにしなければなりません。その全てを支配することは困難ですが、じっとしていては勝利は得られません。イスラエル軍ユニットの除去に重点を置く作戦も有効ですが、この場合は自軍の損害を最小限に食い止めなければなりません。
時間は、シリア・アラブ連合軍の味方です。イスラエル軍が反撃の準備を整えるまでに、できる限りたくさんのVPを獲得しましょう。
シリア・アラブ連合軍は、開戦直後にできるだけイスラエル軍ユニットに損害を与え、ゲーム後半は防御戦に移行することになります。イスラエル軍の予備部隊が到着し始めると、彼らの反撃が始まります。シリア・アラブ連合軍が個々の戦闘で勝利することはできますが、軍が崩壊する前に撤退を始めなければなりません。戦局が逆転したら速やかに自国に戻り、イスラエル軍にVPヘクスを取られないようにしましょう。戦線が延びきっていたり、イスラエル軍が機動戦を始めると手がつけられなくなります。シリア・アラブ連合軍は、突破フェイズに移動してくるイスラエル軍の機械化ユニットをなるべく除去することが勝利への近道です。また、小部隊を見捨てることや、自軍ユニットのZOCにいるイスラエル軍と徹底的に戦うことも重要です。
シリア・アラブ連合軍が守勢に回ると、VPのあるヘクスが焦点になります。増援で登場した機甲師団を使って、それらを防御したり奪回しましょう。イスラエル軍は全戦線で強いわけではありません。そのため、ゲーム後半にもシリア・アラブ連合軍が攻撃するチャンスはたくさんあります。シリア・アラブ連合軍は、守ってばかりでは必ず敗北することを忘れてはいけません。
イスラエル軍
ゲームが始まって数ターンの間、生き残ることができれば、すぐに戦いのイニシアティブを取れるはずです。イスラエル軍プレイヤーにとって、最初の突破フェイズに第7旅団をどこに向かわせるかが非常に重要な決断となります。史実では、シリア・アラブ連合軍がヘルモン山を突破しようとしたため、4個大隊のうちの3個を北に向かわせました。彼らのこの作戦は決してまずいものではありません。第7旅団を南に残しておくと、たしかにシリア・アラブ連合軍は突破に時間がかかるでしょうが、その代わりに北の要衝を失いかねないのです。
ゲーム序盤のイスラエル軍は、シリア・アラブ連合軍に激しく抵抗して、なるべくVPを獲得させないようにすべきです。たとえ奪われたとしても、可能ならば奪回を試みましょう。しかし、シリア・アラブ連合軍はイスラエル軍の補給線を切断して、次々とVPを獲得していきます。奪回が困難と思われる時は、VPに固執すべきではありません。
イスラエル軍がシリア国内に進撃したら、できる限り速やかにVPヘクスを占領できるように計画しなければなりません。テンポをスローにしてしまうと、イスラエル軍のチャンスは失われます。ここではスピードが重要です。イラク軍とヨルダン軍が登場すると、シリア・アラブ連合軍は急速に再建していくのです。
突破フェイズに移動できる機械化ユニットのポジションも常に考えておかなければなりません。2回の突破フェイズは、イスラエル軍の大きなアドバンテージです。イスラエル軍が勝利するカギは機械化部隊の運用と作戦のテンポなのです。
戦争の第2ステージは反撃になります。しかし、時間は限られています。停戦するまでにできるだけたくさんのVPを獲得すしなければ、シリア・アラブ連合軍に勝利を奪われてしまうでしょう。
スタンダード・コンバット・シリーズ(SCS)で、『ゴラン高原の戦い』の姉妹ゲームです。
コマンドマガジン日本版第65号の付録ゲームにもなっていましたが、『ゴラン高原の戦い』に、『ヨム・キプール』と一緒に遊ぶことで、第四中東戦争全体の勝敗を決めるルールがあるため、新価格で再販売することになりました。
プレオーダーをご検討している方は、プロジェクト100のページで情報をご覧下さい。
http://www.sunsetgames.co.jp/project100.htm
『イット・ネバー・スノーズ』の内容物について表記の間違いがあることが判明しました。
箱裏には、Three Full Color 11" x 17" Play Aides(Air Drop Planning, Allied Reinforcements, German Reinforcements)とTwo Charts and Tables Cardsとありますが、正しくは4 Play Aide Cards(Air Drop Planning, Allied Reinforcements, 2 German Reinforcement cards)です。
ゲームの中に入っている緑色の紙に、内容物に関する正しい説明があります。
ご迷惑をおかけしますが、ご容赦のほどよろしくお願い申し上げます。
(株)国際通信社から見本誌が届きました。
いつもありがとうございます。
付録は「尖閣ショウダウン」です。
ユニットがカッコいいです。
ミドルアース大阪本部のブログに、ミドルアース定例会レポートを公開しました。
http://sunsetgames.cocolog-nifty.com/middleearth/2013/04/post-944d-1.html
どなたでも、どしどしコメントお願いします。
お待たせしていました、『イット・ネバー・スノーズ』の公式日本語ルールがようやく発送できるようになりました。つきましては、ご購入頂いたお客様に向けて発送の確認のメールを送らせて頂きました。
クロネコヤマトのメール便でお送りさせていただきます。価格・送料ともに無料です。
着日・局止め・送り先の変更がある場合は4月14日正午までにご返信下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。発送は4月15日~16日を予定しております。ご購入済みにもかかわらず、当社からメールが届いていない方は、お手数ですがメールにてお問い合わせ頂ければ幸いです。
英文ルールと公式日本語ルールのサンプルです。全20ページ。
申し訳ありませんが、ゲームに添付する公式日本語ルールはモノクロになります。
ミドルアース大阪本部のブログに、ミドルアース定例会レポートを公開しました。
http://sunsetgames.cocolog-nifty.com/middleearth/2013/04/post-944d.html
どなたでも、どしどしコメントお願いします。
サンプルが届きました。
上フタがそっていないので、はめてみると、いい感じにフタが閉まりました。
どんなゲームの箱にも入るサイズ、駒の入れやすさ、フタの分離等、使い勝手を考え抜いたアイテムです。詳細はプロジェクト100のページをご覧下さい。
http://www.sunsetgames.co.jp/project100.htm
4月25日発売予定!プレオーダー受付中です!
6日 アイアンクロスの試合(12時30分、みなと堺グリーン広場)
7日 ミドルアース定例会、ソフトボールの試合(吹田市の地区大会)
13日 アイアンクロスの試合(FDL、11時30分、柴島G)
14日 ミドルアース定例会、ソフトボールの試合(吹田市長杯)
20日 麻雀
21日 予定なし
27日 移動日(大阪→東京)
28日 ゲームマーケット2013春(東京ビッグサイト)
29日 予定なし
スポーツの春でしょうか。
東京出張はGW中なので渋滞に巻き込まれないか、今から不安です…。
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